メトロポリタン美術館の源氏物語展に行ってきた。
誰しも一度は行ってみたいニューヨークのメトロポリタン美術館。
実は今そこで大津市に関連する展示が行われています。
それは「源氏物語展」であり、源氏物語を起筆した大津市石山寺からも宝物が貸し出されたりしているとのこと。
今回少しニューヨークに立ち寄る機会がありましたので、少し覗いてきました。
その内容をお伝えしたいと思います。
(写真は筆者撮影です)
The Tale of Genji展とは?
奇しくも雨でしたが、よく見ると、左側に紫式部のイラストがありますね。
概要
ニューヨークのメトロポリタン美術館にて、
3月5日から6月16日まで開催されているようです。
場所は5th Avenueとだいたい81th Streetのあたり。
この辺りは美術館が多いですね。そしてセントラルパークも広がっており、
ニューヨーク観光にも打って付けです。
源氏物語とは?
上のThe Tale of Genjiとは、源氏物語の英訳。日本人からすると、結構不思議な感覚ですよね。
そもそも源氏物語とはどんなものでしたっけ。『源氏物語』(げんじものがたり)は、平安時代中期に成立した日本の長編物語、小説。文献初出は1008年(寛弘五年)。作者の紫式部にとって生涯で唯一の物語作品である。主人公の光源氏を通して、恋愛、栄光と没落、政治的欲望と権力闘争など、平安時代の貴族社会を描いた。(引用元:Wikipedia「源氏物語」より)
主人公光源氏はプレイボーイな印象がありますが、その人生を通して、貴族の苦悩や当時の社会について描いたものです。漫画化などもされているため、馴染みのある方もいるかもしれませんね。
大津の石山寺とは?
ホームページによると、創建されたのは747年で、
東大寺建立などの際に重要な役割を果たすなど、様々な時代に重要な役割を持っていたよう。
1004年頃に紫式部が訪れ、石山寺で源氏物語の執筆を始めたと言われています。
今回の源氏物語展には当寺より、11点もの宝物が出陳されているとのこと。
絶対見たことあるものもあるはずだよなぁ。
館内の様子(源氏物語・石山寺関連)
館内でチケット購入を済ませ、アジアコーナーを目指す。
そして、見えてきたものは・・・
早速、ISHIYAMADERA TEMPLEの文字が・・・!
期待しつつ中にはいると、早速ありましたのがこちら。
こちらは石山寺の本堂が再現されているそう。
オープン前日の4日には、石山寺の僧侶の方々も参加して記念法要まで行われたとか。
まさかニューヨークのマンハッタンで石山寺に関するものが見れるとは。
ありがたや。の一言につきます。
進んでいくとこうした着物(唐織)など様々なものが展示してあり、
外国人の方々も興味深そうに見入っていました。
そうこうしている内に、なんかこれ見たことあるな・・・という物に
行き当たりました。
説明をみると、「石山寺縁起絵巻」・・・!
これ見たことある気がする、と思ったらやはり。絵の水辺があるところも何故かはっきりと記憶に残っています。
説明にもありますが、重要文化財で今回石山寺より貸し出されています。
こちらは第3巻のようですが、第4巻も今回出陳されています。
その他の石山寺からの出陳は、紫式部石山寺観月図や古硯などなど。
そのほか、こうした和の再現があったり、(すいません、ここだけ内容を失念しました・・・)
「若紫」の源氏物語図屏風も展示されていました。
そして、屏風のなかでも迫力・規模ともに圧倒していたのが、
「風神・雷神図屏風」で有名な俵屋宗達が描いた
「源氏物語関屋・澪標図屏風」です。こちらは、国宝であり、
今回も期間限定で1ヶ月半程度までしか展示されてないとか。
さらに進んでいくと
漫画「あさきゆめみし」の原画までありました。それにしても凄まじいタッチかつイケメン・・・!外国人はここに足を止めているひとが結構いた印象です。やはり日本の文化・漫画は外国人の注目度も一段と高いのか?
そうこうしている内に(美術品で紹介しているのは本当にごく一部です。)
こちらのコーナーの終わりにたどり着き出てみたところでパシャり。
今回は日曜日の夕方で、かつ雨だったのでピークより客足は少なかったのではないかと思いますが、それでもチケット売り場は列があり、各コーナーも盛況でした。
たまたま立ち寄ったニューヨークで、まさか地元関連の名前を見るとは思ってもおらず、少し感極まってしまいました。
こうした世界一の都市を代表する美術館に取り上げられる石山寺。
行ったことのない人は勿論のこと、行ったことある方も再度寺の歴史、歴史上の役割などを少し頭に入れてから参拝すれば、より楽しめるのではないでしょうか。
ちなみに展示はまだ二ヶ月近くありますので、ニューヨークに行かれる方はぜひその目で見るべきかと・・・!
あとがきと小ネタ
今回貼らせていただいた写真で画質が悪いものがありますが、言い訳をすると、
iPhone固有のカメラアプリで撮影しなかったためです。
というのも、日本のiPhoneやスマホをお使いの方ならわかると思いますが、
すごく派手なシャッター音がしますよね!?
外国(一部地域を除く)で販売されているiPhoneはシャッター音がなりません。なので、周りが無音で撮影するなか、一人「カシャ」という空気には耐えられませんでした。あ、あいつ日本人か、と1秒で分かります。
海外で撮影の際は目立つのでお気をつけを。